北アイルランドの殺人的朝食アルスターフライHeart-attacking Ulster Fry


↑これはシティセンターの今はなきローカルファーストフード店の看板(追記:移転した模様。シティセンターから少し外れた所で再発見しました)。

アルスター地方の郷土料理「Ulster Fry(アルスターフライ)」は、ベーコン(日本より厚切りでベーコンというより豚ステーキ)、卵(たいてい2個)、ソーセージ、たっぷりの油で焼いたソーダブレッド、ポテトブレッド、場合によっては焼きトマトやソースに浸かった豆(缶詰によくあるもの。西部劇で食べているような)がワンプレートになったメニューで、heart-attackingとも形容される通りボリュームたっぷりの大変脂っこい朝食です。日曜日の朝に、力をつけるために食べるそうです。イングリッシュブレックファストとの違いはよくわかりませんが、イングリッシュブレックファストにはソーダブレッドやポテトブレッドはなさそうです。
http://en.wikipedia.org/wiki/Full_breakfast

私はベルファストの有名店らしき「Maggie Mays」「The Mad Hatter Coffee Shop」でアルスターフライを食べました。たしかMaggie Maysはカフェレストラン風、Mad Hatterはファーストフード風です。

Maggie Mays
http://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g186470-d1862619-Reviews-Maggie_Mays_Cafe-Belfast_Northern_Ireland.html
The Mad Hatter
http://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g186470-d2155268-Reviews-The_Mad_Hatter_Coffee_Shop-Belfast_Northern_Ireland.html

ベジタリアンバージョンのブレックファストもあるのですが同じく(もしかしたら肉メニュー以上に?)脂っこいです。2/3も食べると、その日一日気持ち悪くなるので、試される方は2/3残す覚悟で注文したほうが’よいと思います。

シティセンターであればbenedicts of Beslfastという有名なホテル併設のレストランも評判がいいようですが、試したことはありません。魚料理は食べたことがありますがごく普通でした。

http://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g186470-d1011905-Reviews-Benedicts_Hotel_Restaurant-Belfast_Northern_Ireland.html

この写真はMad Hatterだったと思います。卵1個なのでもしかしたらハーフサイズかも。この量でも1日気持ち悪かったです。


Maggie Maysの画像はFlickrで発見。実際こんなだったと思います。
http://www.flickr.com/photos/lancashire/3746134506/

どのお店がいいかについては・・・荒れております。
http://forum.hudsonbelfast.com/post/4959/?page=1

Maggie MaysとMad Hatterは両方共かなりのローカル臭が漂い、外国人はほとんどいませんでしたが、Maggie Maysの方がより入りづらかったと思います。

味ですが、目玉焼きが好きなら卵はおいしいです。ソーセージやベーコンは1口目はおいしかったと思います。

ベルファストはアルスターフライに限らず量は多いのですが、ベルファストの人が「アメリカはレストランで出てくる食べ物の量が多いから嫌」と言っていたので、アメリカよりは少ないのかもしれません・・・うーんそうだったでしょうか。たしかに私はアメリカで胃炎になりましたけど・・・。

ちなみにベルファストの人に「アイルランドの伝統料理でおすすめのものを教えて」というとほぼ必ず「アイリッシュシチュー」と返ってくるので(アイリッシュシチューは間違いなくおいしい)「アルスターフライは?」と聞くと微妙な顔をされ「体に悪い」「最近の人は食べない」「たまにしか食べない」というような返事が返ってきます。

ただ、南アイルランドのダブリンのある人は、毎週日曜日は実家に帰って、母親が作るアルスターフライのような朝食を食べると言っていました。この人と一緒にダブリン郊外のシーフードレストランに連れて行ってもらったことがあるのですが、みんなシーフードを頼んだのに、この人だけベーコンとソーセージとパンのセットを頼んでいました。この人は寿司好きなので決してシーフード嫌いではないはずなのですが、この手のメニューが好きなんだなぁと。

ところで日本だと伝統料理=ヘルシーなのですが、ベルファストの人と話すと、どうやら彼らにとっては、最近流入してきた外国の料理=ヘルシー、伝統料理=体に悪い、というイメージのようです。おもしろいですね。

ベルファストで外国人向けのクリスマスイベントに参加したところ、でてきた料理が米と豆スープだったので、同じ席の地元のおばあさんに「これはアイルランドの伝統料理じゃないですよね?」聞くと「これは外国料理。米なんて昔はなかった」というので、「アイルランドの伝統的な主食はパンですか?」と聞くと「パンもあるけど、本当に昔からよく食べるのはじゃがいも」。という返事でした。

そういえばベルファスト郊外の有名レストランでフルコースを食べる機会があったのですが、コースのほぼ全プレートにじゃがいもが付いていてびっくりしました。じゃがいものソテー、マッシュポテト、フライドポテト、と手を変え品を変え。しかも全部おいしい。アイルランドでじゃがいも料理を食べてまずかったことはあまりありません。じゃがいものことを知り尽くしている感じがします。じゃがいもはスーパーにも何種類もありますし、じゃがいもに関しては日本より上だなと思いました。

じゃがいものキャラクターもよく見かけますが、どれもこれもかわいくないです。

↓この本はアイルランドの大きさ、歴史など基本的な情報がおさえられてよかったです。作者のアイルランド好きっぷりがわかります。

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